腸は、栄養を分解・吸収し、便を排出する消化機能だけではなく、身体に入ってきた物質についての良し悪しを判別し、有害なものは体外に追い出す免疫・防御機能をも備えます。
様々なホルモンを産生し、多くの神経や血管が集中している腸の状態は全身にも影響を与え、腸内環境と健康が密接に関係しており、腸内細菌のバランスが保たれることによって免疫の仕組みが正常に働いています。
また、脳と腸は双方向的に情報伝達を行って、相互に作用を及ぼしあう関係にあり、腸は第二の脳とも呼ばれます。
脳(中枢神経系)と腸管の関連を「腸脳相関」と呼び、脳内の神経伝達物質である「ドーパミン」や「セロトニン」は腸で作られており、密接な関係にあることが知られています。
近年、この腸脳相関の新たな要因として、腸内フローラが関わっていることが明らかになってきています。
参考;C&R研究所「腸内細菌の驚愕パワーとしくみ」辨野 義己
BLUEBACKS 「からだの中の外界 腸のふしぎ」上野川修一
HEALTHIST242「脳と腸の密接な関係」須藤信行